※医師やスタッフの肩書き/氏名は放送時点でのものであり、現在は変わっている可能性があります。

私の今までの運動指導の取り組みと、これからの取り組み
医仁会武田総合病院 疾病予防センター 健康運動指導士 今井 優
どういういきさつでこの「健康運動指導士」になられたんですか
きっかけは、大学の 3 年次にゼミ活動で学んだ運動生理学でした。 2 年生までは、陸上競技の練習に明け暮れていましたが、故障をきっかけに将来を考え、学校体育ではなく社会体育の道に進むことを決めました。そうして選んだ運動生理学のゼミでは、医学部と一緒に、高血圧の方への運動療法や運動負荷検査、体脂肪率の測定などを学び、学生生活最後には心筋梗塞の方の適正な歩行スピードを測定する機会がありました。この時に、将来は医療機関で心臓病の方へ運動指導ができればいいなという夢を持ちました。
医学部ではなく体育学部なんですね
基本的に、安静な状態での体の状況を見るのが医学で、運動して負荷がかかった状態は体育学の分野になります。別の分野とはいえ、医師と健康運動指導士が協力する体制が 20 年くらい前から少しずつ広がってきて、今ではメディカル・フィットネスというような形で、武田病院もそうなんですが、スポーツクラブと病院が提携することも多くなってきています。
国の政策はどうなっているんですか
国としては 70 年代くらいから生活習慣病への取り組みを始め、 80 年代には、 80 歳を元気に生きるための「アクティブ 80 ヘルスプラン」という政策が登場し、その省令に基づいて、私たちのような健康運動指導士という資格が認定され、健康増進施設が作られました。 1993 年には、民間のスポーツクラブで医師が運動処方をし運動を行うと、その利用料金が医療費控除される政策も開始されました。一番最近の政策は「健康日本 21 」といって、国民全員がもっと歩き、体を動かすことによって生活習慣病予防をしようというものです。そういった政策にのっとり、私たち健康運動指導士は、生活習慣病になった方、まだなる前の方に対して運動指導を行っています。
介護も政策の中で大きな位置を占めるようになってきていますが
介護保険が始まって 5 年がたちますが、これからの国の政策は介護予防であり、保険の内容を見直そうという動きもあります。その特徴として、転倒予防や筋力維持向上による自立した生活が求められているという部分があります。ではなぜ、筋力が弱り、転倒しやすくなるのでしょうか。今まで話してきたように、運動不足が生活習慣病の原因となり、その進行が動脈硬化を悪化させ、脳血管障害などで身体が不自由になると、日常生活で事故が起こりやすくなり、結果、要介護の人数を増やしています。「介護予防」と「生活習慣病予防」を別に考えず、専門家による、年齢や状態に合わせた活動の見極め・アドバイスができる社会づくりが求められていると思います。
別々のものに見えて実はつながっているんですね
武田病院では、ラジオカフェでは別の日に話をしていますが、協力して仕事を進めています。例えば、各地域に在宅介護支援センターがありますが、健康運動指導士も各地域に出向き、運動・食事指導を行うと同時に、支援センターで生活相談が受けられるというアドバイスも行っています。どこの病院も同じような取り組みがあるとは思いますが、まだまだ、病院は病気を治す、福祉は介護が必要になったらお世話になる、運動は元気な人が予防のためにする、というように別々に考えられがちなので、それぞれがつながっていることに気づいていただきたいです。
今後、どういった活動をされたいですか
今まで、筋力をつける運動、転倒しないための運動、などのテーマで何度もお話しをさせていただきましたが、みなさんは今これから、何を始めますか。それはどれぐらい重要でしょうか。また、それを続ける自信はありますか。これからも身体を動かすことは必要であることを多くの方に伝えていきたいと考えています。







