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新着情報

お知らせ 2015/08/25

第2回京都ハートの日市民公開講座が開催されました

■第2回京都ハートの日市民公開講座
 『心臓病にならないために』
 大勢の市民が循環器疾患の今と予防について学ぶ

 「がん」に次いで死亡率の高い心臓病の怖さと、早期治療の大切さを認識してもらう第2回京都ハートの日市民公開講座『心臓病にならないために』(京都ハートの日実行委員会、公益財団法人日本心臓財団共催)が8月23日、京都市下京区のメルパルク京都で開かれ、市民のみなさん170人が熱心にメモをとるなど、心臓病についての研修を深めました。

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 開催に先立って全国規模で心臓病予防の啓発や、最先端治療の実践に取り組んでいる康生会武田病院の木下法之循環器センター長が、ハートの日(8月10日)の活動等についての解説とあいさつに続いて、康生会クリニックの今井優健康運動指導士の講演1『心臓リハビリテーションについて』に移りました。

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 今井指導士は、特に「以前は、心臓疾患の治療後は安静にしていることが基本でしたが、近年は、術後からベッドサイドで体を動かすことで、日常生活などへ早期復帰を目指すようになりました」と分析、高齢化と共に廃用症候群が増えており、健康寿命を保つためにバランスのとれた食事、歩く習慣、できる範囲で足腰の屈伸で筋肉を鍛えることの大切さを呼びかけました。

 講演2『フットケアについて』では、康生会クリニックの仙水麻紀子看護師から、「足は神経や血流の障害が起こりやすい運動器で、最悪の場合には、足の壊疽による切断のケースもありますので、動脈硬化や糖尿病患者さんは日ごろの注意が必要です」と画像を示しながら、靴などの選び方や、爪の切り方、足を清潔に保つ方法をわかりやすく解説しました。

 座長を務める木下センター長も、講演3『現代日本人の心臓病 その傾向と対策』と題して講演。木下センター長は、日本人の高齢化と並行して脂質の多い食生活、すでに欧米では食用として避けられているマーガリンなど、心疾患を招きやすい食物を多く摂っている現状を指摘。「ファストフードや、家庭でも電子レンジで揚げ物を〝チン〟して食べる習慣が目立ちます。揚げ物油などに含まれるトランス脂肪酸を多く摂るようになったのは危険信号で、アメリカでは1.5グラム以上は摂らないように規制しています。動脈硬化は知らない間に進行し、心筋梗塞など症状が出てからでは手遅れで、検査を定期的に受けたり、日常の生活習慣の改善に努めてください」と訴えました。

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 第2部のシンポジウム『心臓病予防のために』では、冒頭、武田病院健診センターの桝田出所長から、世界の高血圧患者は4人に1人の割合で急増している現状報告などの後、まつばらクリニックの松原欣也院長にもパネリストとして参加していただき、武田病院循環器センターの松本雄賀主任部長、心臓血管外科の三和千里部長をまじえて、心疾患予防に対しての食生活、運動方法などについての討議や、会場から寄せられた質問に、丁寧に答えました。