
学生時代に病院でアルバイトをしていた以外に、何の医療知識もない私がこの仕事について、はや5年目に入りました。私が勤務している部署は、透析室でこの限られた空間の中だけしか見ることはできませんが、裏を返せば他の部署と違い、同じ患者様と長期に渡り関わる事ができるという特性を持っています。こう言っては語弊があるかも知れませんが、人間観察の好きな私にとっては格好の人間観察の場とも言えます。
例えば、ハンディを抱えた人が健常な人が何気なく言った一言や所作に心を痛める事があること、ハンディを持っている人が回りに甘えるがあまりわがままな言動をしてしまうことが多々あること、常に思いやりの気持ちを持って人に接することがいかに難しいことかという事など、挙げたらきりがない位たくさんのことが見えてきます。その中で今日は一組のご夫婦のことをお話しようと思います。
そのご夫婦は二人暮らしで、決して裕福とはいえない中で、ご主人が本当によく奥様の面倒を見られています。逆のケースならよく耳にしますが、男性が家のことに加えて看病もされるというのは並大抵の事ではないと思うのです。 実際、自分の立場に置き換えてみた時、仕事一筋であるご主人が家事や看病、子供の世話などをこなせるかと考えると想像もできないし、女の自分でさえ、これから先、親の面倒をみるという立場にたたされた時、周りの協力や自分の気持ちのコントロールなど問題が山積していくでしょうから、はっきり言ってこのご主人のようにできる自信がありません。それなのに、このご夫婦はごく当たり前のように雨の日も風の日もニコニコと本当に優しい微笑みを浮かべて毎回通ってこられるのです。たくさんの苦労もあるでしょうに、そういう姿は少しも見せずに、当然のことのように毎日楽しそうに暮らされているご夫婦の姿に深い感銘を受けました。

※文中のご夫婦とは関係ありません
人間は時として自己中心的にしか物事を考えられなかったりするものです。このご夫婦に出会ったことで、人のことを思いやることが、いかに大切で、難しいことかということを改めて気づかされました。
私もこのご夫婦のように常に相手の立場に立った支援ができるよう、努めていきたいと思います。





