目的
<回復期リハビリ病棟の
ナースステーション>

<お風呂場>
<デイルーム>
リハビリテーション(以下リハビリと略す)医学・医療の役割は日常生活活動の制限と社会的参加の制約を最小限にすることにあるといえます。具体的には、病気やケガで障害を受けた方が残存機能を維持され、潜在能力を引き出せるように技術的に指導し、適切な訓練・作業などを行うことによって、家庭復帰・社会復帰されるのを支援することにあります。リハビリ医療では、時期別に急性期、回復期、維持期といった分類がなされていますが、回復期のリハビリを専門的に担う入院施設が回復期リハビリ病棟です。回復期リハビリ病棟では、原疾患が安定した時期に、リハビリを集中的に行うことにより改善の効果が期待できる方に対して、
(1)日常生活動作(ADL)の向上、
(2)寝たきりの予防、
(3)家庭復帰、社会復帰
などを目標にして理学療法、作業療法、言語療法などの機能回復訓練を中心に各種のリハビリサービスを提供しています。
対象患者の条件
回復期リハビリ病棟は新しい形態の病棟で、入院・入棟できる方の条件として
厚生労働省により、次のような条件が決められています。
(1) 脳血管障害(脳梗塞、脳出血、くも膜下出血など)・頭部外傷・脳およ脊髄の炎症性疾患・脊髄損傷などの発症又は手術後2ヶ月以内の方
(2) 大腿骨・骨盤・脊椎・股関節・膝関節の骨折又は手術後2ヶ月以内の方
(3) 外科手術、肺炎などの治療時の安静により生じた廃用症候群を有しており手術後又は発症後2ヶ月以内の方
(4) 大腿骨・骨盤・脊椎・股関節・膝関節の神経・筋・靱帯損傷後1ヶ月以内の方
(5) 以上4号に準ずる状態と判断された方
と定められています。しかも、訓練のために入院できる期間は疾患ごとに決めら
れており、その期間内でも、リハビリの効果が限界、または安定状態に達すれば
退院することになっています。

- 1.回復期リハビリ病棟運営委員会
- 回復期リハビリ病棟に関する諸問題を審議し、病院における本病棟の円滑な運営に万全を図る。
- 2.本病棟内においては、効果的なリハビリを実施できるように、次のようなチームカンファレンスをもつ。
- 1)入院又は入棟の適否に関する判定会議(5回/週)
2)「回復期リハビリ総合実施計画書」の作成と更新(5回/週)ならびに患者様とその家族への説明(1回/月)。
3)モーニングカンファレンス(土、日、祝日を除く)
リハビリ総合実施計画書作成に必要なデータ収集(リハビリの進捗状況、処方、退院先仮決定など)。 - ③ 本病棟で診療に携わる専属スタッフ
- 医師(専従医1名、副主治医複数名)、看護師15名、看護助手6名、病棟クラーク1名、療法士(専属として、PT2名、OT1名)、医療ソーシャルワーカー(MSW)1人、地域医療連携室担当1名、医事部病床コーディネーター1名です。
- 4.訓練の方向性を決める生活設定を他職種と検討し、機能回復と共に実生活を想定した訓練を行っています。
- 5.チームカンファレンスを通して訓練の進み具合をお互いに把握してリハビリのゴール設定と到達目標を明確にしていきます。
- 6. 家族とのかかわりあいを通して障害の程度や回復状態などの情報提供を行い、介助・介護について意欲的な取り組みができるように図ります。
- 7.リハビリセンターだけではなく、病棟内でも訓練が行える広いスペース(病室、トイレ、風呂、廊下など)を利用して、訓練の幅を広げ、患者様の能力をより活かしやすくして、ADLの向上につながることを目指しています。
平成18年4月1日から平成19年3月31日までの1年間の退院された対象患者の成績を以下に示します。
- 平成18年度対象患者:141名(平均年齢 68.6歳)
- 中枢神経系(脳血管障害、脊髄損傷、脳・脊髄炎症性疾患など):112名(80%)
- 骨折など整形外科系:26名(18%)
- 廃用症候群:3名(2%)
- 家庭復帰率:85%(中枢神経系:85%、骨折など:84%、廃用症候群など:67%)施設:9%、転院:6%
- 平均在棟日数:88.8日
今後期待される回復期リハビリ病棟のあり方として、次のようなものが挙げられます。
1.急性期病院との連携強化、早期受け入れ体制の構築
2.各職種スタッフの役割分担の成熟化とその統合
3.日常生活動の更なる向上
4.更なる家庭復帰率の向上と入院期間の短縮
5.機能回復後を想定し、社会資源を活用した維持期リハビリ、地域リハビリ活動への展開
6.回復期リハビリ病棟の存在価値(効果、質、経済性)の向上、並びに患者様と家族に対する満足感、充実感の付与









