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泌尿器科 プライマリケアはもちろん、先進的医療、低侵襲医療を提供

診療方針

泌尿器科
泌尿器科

京都市南部の地域の中核病院として、プライマリケアはもちろんのこと、時代の要請に沿った先進的な医療、低侵襲な医療を提供できるように努めながら、日々の診療に取り組む。具体的には、1985年西日本で最初に体外衝撃波砕石装置を導入し、現在の尿路結石治療の主流としての地位を確立し、同時にその次善の方法として、内視鏡治療の技術を確立した。その後、2000年には腹腔鏡による腎摘出術を開始し、皮膚を大きく切る手術から小さな傷へと侵襲を減らしている。早期の腎腫瘍では原則として腹腔鏡手術を施行している。更には、前立腺癌でも腹腔鏡で手術を行い、その低侵襲性を生かすべく、現在膀胱全摘術でもその技術を一部導入している。最新の多彩な治療方法を導入する一方で、患者さんに主体的に治療に取り組んでいただく目的で、インフォームドコンセントの充実、セカンドオピニオンの推奨を進めている。そのために当院で提供できる治療方法の成績の検討を随時行い、患者さんの個々の状態に応じて考えられる治療結果について情報を提供できるように体制を整えている。また過剰医療となりやすい検査入院を極力省き、入院期間の短縮に努める一方で、病気の進行した患者さんのターミナルケアも積極的に行っている。


診療体制

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常勤医師として、山田(部長)は学会専門医、指導医、腹腔鏡認定医資格を有し、診療ならびに若手医師の指導に携わっている。また2011年より勤務している寒野(医長)も学会指導医、腹腔鏡認定医を有する。若手常勤医師2名は、およそ2-3年単位で関連病院をローテートし、研修を積んでおり、常勤医師4名で主に診療に当たっている。非常勤医は症例に応じて、手術および外来診療に参画している。
外来スケジュールは、午前診は月曜日ー土曜日に一般診療、午後診は月曜日ー金曜日に膀胱鏡検査、前立腺癌生検、尿流量検査、膀胱神経学的検査、などの予定検査を施行。夜診は火曜日ー木曜日に一般診療を行っている。また、手術日は月、水、金曜日に、主として開放手術、内視鏡手術、体腔鏡手術を行い、体外衝撃波結石破砕術(ESWL)は緊急を含めて、必要に応じ随時治療可能である。
手術だけでなく抗がん剤などの薬物治療も積極的に行っており、癌の集学的治療の残る柱である放射線治療も平成19年度よりグループ病院の宇治武田病院に最新鋭の治療機械が導入されたおかげで、バランスの取れた治療を随時提供できるようになった。
看護師、技師など病院スタッフも質の高い診療には欠かせない存在であるが、講習会などに積極的に参加し、研鑽を積むことにより、チーム医療として質の高い医療を提供できる体制を敷いている。

専門性

泌尿器科領域の主要疾患のうち、最も代表的な腎尿路結石、泌尿器悪性腫瘍、前立腺疾患、尿路感染症に対し、通院・入院に限らず精力的に取り組んでいる。特に尿路結石症は国内でも屈指の数の患者さんが訪れ、体外衝撃波結石破砕術を主体に、病状に応じて内視鏡手術などの選択肢も提示している。尿路悪性腫瘍手術については、いち早く体腔鏡を用いた手術に取り組み、現在では高度な技術を要する腎部分切除術や前立腺全摘、膀胱全摘も体腔鏡によるアプローチをメインにしている。また都道府県の認定が必要な腹腔鏡下前立腺全摘術では、京都府で第1号の認定を取っている。一方、これらの経験をベースに、泌尿器科良性疾患でも内視鏡手術、腹腔鏡手術を行い、傷の小さな侵襲の少ない治療を提供している。近年はレーザーを用いた結石や前立腺肥大症手術を積極的に行っている。

診療実績

過去5年間治療実績
  • 泌尿器科入院患者数3669例
    (在院日数は平均16.2日、中央値11日)
  • 泌尿器科外来患者数(1日平均)64.2例
入院治療した代表的な疾患
  • 尿路結石症
    • 腎結石684例
    • 尿管結石1160例
    • 膀胱結石96例
  • 尿路悪性腫瘍
    • 腎腫瘍95例
    • 腎盂尿管腫瘍61例
    • 膀胱腫瘍478例
    • 前立腺癌149例
    • 精巣腫瘍17例
  • 泌尿器科感染症
    • 腎盂腎炎205例
    • 前立腺炎58例
    • 精巣上体炎13例
  • 泌尿器科良性疾患
    • 副腎腫瘍9例
    • 尿管狭窄症34例
    • 前立腺肥大症193例
外来治療の代表的疾患
  • 前立腺肥大症
  • 尿道狭窄
  • 神経因性膀胱
  • 過活動膀胱
  • 膀胱炎
  • 尿道炎
  • 精巣上体炎
  • 腎盂腎炎
  • 前立腺炎
  • 尿路結石症
  • 腹圧性尿失禁
  • 前立腺癌など
  • 手術症例(ESWLを除く)1919例
    (内 腹腔鏡手術245例)
代表的な手術
  • 経尿道的尿管砕石術(TUL)361例
  • 経皮的腎砕石術(PNL)143例
  • 腎(尿管)摘出術、腎部分切除術(腹腔鏡手術を含む)98例
  • 膀胱(前立腺尿道)全摘術(一部腹腔鏡補助あり)45例
  • 副腎摘除術(全例腹腔鏡手術)10例
  • 経尿道的膀胱腫瘍切除(TUR-Bt)462例
  • 前立腺精嚢全摘術(腹腔鏡手術を含む)80例
  • 経尿道的前立腺切除(TUR-P類似手術を含む)139例
  • 高位精巣摘除術16例
  • 陰嚢水腫根治術2例
  • 被膜下精巣摘除術19例
  • 他、腎盂形成術、尿膜管摘出術、精巣固定術など

教育・研究・治験

若手医師の研修病院として、主として京都大学病院の医局と連携して、教育に参加している。泌尿器を志す医師が全国的に減少する中にあって、ここ数年間毎年当科での研修を希望して、新人医師が京都大学のグループに入っている。教育が難しいとされる体腔鏡手術に関しても、現在常勤医師の2名が腹腔鏡認定医の資格を有した恵まれた環境にあり、これまでに当院で研修をした若手医師3名が腹腔鏡技術認定に合格している。

また京都市、大津市内の泌尿器科と合同で定期的なカンファレンスを行い、症例検討や共同研究や手術の応援を行っている。貴重な症例は担当学会に適宜症例報告し、また、日々の臨床データの蓄積により、治療成績や検査成績を随時比較検討している。体腔鏡手術の領域においても、外科、婦人科との連携の下、術式の検討を行い、修練に励んでおり、新分野の手術にも取り組んでいる。

一方これまでの診療経験を生かして、日本泌尿器科学会の診療ガイドライン(結石診療、内視鏡治療標準化など)作成にも委員を派遣し、協力している。日本泌尿器科学会と日本ESWL&Endourology学会は、当科の治療内容と密接にかかわる代表的な学会であるが、それぞれの総会での発表では、結石治療、腹腔鏡治療ともに高い評価を受けている。
豊富な症例数を生かして、前立腺肥大症新薬、結石排石促進薬などの治験にも協力している。

将来計画

患者さんにとって必要なものを過不足なく即時に提供できる医療体制を目指しており、2009年度以降常勤医4人体制となったことでより質の高い適切な医療を提供することが可能になったと考えている。また男性不妊症など専門性の高く当院で十分な医療を提供できないジャンルに関しては、京大関連の不妊症専門医と連携体制の確立を図っている。今後更に研鑽を積みつつもスタッフの拡充も考慮し、基幹病院としての使命に応えたいと考えている。

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