※武田病院グループが発行する「たけだ通信」記事からの転載です。医師やスタッフの肩書き/氏名は掲載時点のものであり、現在は変わっている可能性があります。
運動でメタボリックシンドロームを予防する
医仁会武田総合病院 疾病予防センター 健康運動指導士 鍵谷 古都美
内臓脂肪を減らしましょう
本年4月からメタボリックシンドローム対策に焦点をあてた「特定健診・特定保健指導制度」が始まりました。これは生活習慣病を予防する対策であり、健診が行われた後、必要度に応じて食事や運動についての保健指導がなされます。運動を行うと消費エネルギーが増えたり、身体機能が活性化したりすることにより、血糖や脂質がたくさん消費されるようになり、内臓脂肪が減少しやすくなります。その結果、血糖値や脂質異常、高血圧が改善されて生活習慣病の予防につながります。内臓脂肪は皮下脂肪に比べて運動すると減りやすい特徴があるのでメタボリックシンドロームの方もそうでない方もこれをきっかけに運動習慣を見直してみましょう。
すでに内臓脂肪が多く、腹囲が基準値(男性 以上、女性 以上)を上回っている方は、動脈硬化性疾患を防ぐためにもその改善が必要です。
有酸素運動が有効です
運動の種類としては、体内に酸素を取り入れ、ある程度の時間をかけて行う有酸素運動が、心臓や肺の機能を高め、脂肪を燃焼させる効果が高く有効です。有酸素運動として一般的によく知られているのがウォーキングやサイクリング、水泳などです。時間は1日20~30分、息切れがしない程度で「楽である~ややきつい」という強度を目安にし、頻度は多いほうがより効果的です。
また、お腹の脂肪を落とすには腹筋運動をしたらどうかという質問がよくあります。確かに腹筋などの筋力トレーニングを行うことで筋肉量は増え、基礎代謝量が上がり、太りにくくなるかもしれませんが、基本的には筋肉を鍛える運動で脂肪を減らす効果は少ないと言えます。よって有酸素運動と一緒に行うのが効果を上げるポイントと言えるでしょう。
日常生活の工夫から
しかし、このような運動習慣が実際に取り入れられない方にメタボリックシンドロームの方が多いのかもしれません。運動しようと思うけれども、時間がない、場所がない、気候が悪い、続かないなどといったことで断念されている方は少なくないと思います。
そのような方は今行っている活動を見直してみてはどうでしょうか。一日中寝ている方はほとんどいないでしょう。少し動いているその動きを工夫することで、身体活動量の増加に繋げることができるかもしれません。
例えば買い物に行った時、カートを使わずに買い物カゴを持って歩く、通勤に10分程歩くことがある方は歩くスピードを速くする、駐車場に車を停める時は入り口から離れた所にあえて停めるなど同じ生活の中で活動量を増やすことは可能です。

継続しましょう!
次に大事なのは、やはり継続です。
運動は頭で考えるよりも実際に取り組んでみることで数倍良いものに感じられると思います。決して無理をせず楽しむことが1番大事です。持病があり、運動に不安のある方は医師や専門家に相談しながら安全に取り組んでみてください。運動は何歳になっても必要であり、何歳から始めても効果は出ます。運動習慣のない方もこの機会に是非始めてみてください。







