※武田病院グループが発行する「たけだ通信」記事からの転載です。医師やスタッフの肩書き/氏名は掲載時点のものであり、現在は変わっている可能性があります。

安全に運動療法を行うために
東山武田病院 健康運動指導科 健康運動指導士 今井貴美子
京都市伏見区石田にある医仁会武田総合病院併設の医療法42条疾病予防施設「疾病予防センター」は、2000年4月に開設し8年目を迎えました。医療法42条施設は、病院の附帯業務として生活習慣病など疾患の改善・予防の必要性が高い方に対して適切な運動指導を実施するための運動療法施設をいいます。当施設の参加者は、開設から2007年7月末までに939名(男性442名、女性497名、年齢8~88歳)おられ、9割の方が生活習慣病や虚血性心疾患の維持期などの有疾患者です。また、参加者は、地域住民の方が多く、当院以外の病・医院を定期受診されている方もおられます。運動療法は、医療の監視下で行うため、参加者のメディカルチェックが必要となります。しかし、他病・医院を定期受診されている方は医学的な情報が少ないため、運動の状況を他病・医院へ報告し、必要な情報を知らせて頂いています。
今回、2006年度参加者を対象に他病・医院受診者への対応についてまとめました。参加者246名のうち他病・医院を定期受診されている方は40名(男性16名・女性24名)でした。その内11名(医療機関10病院)に対して報告書を作成しました。報告書を作成した理由や運動の状況報告内容は、表に示した通りで、各参加者に応じたものです。
現在、運動療法中の事故発生は皆無ですが、運動前の体調チェックで血圧や血糖値が高い場合や、薬の飲み忘れ、薬を切らしている、睡眠不足などがあり、運動療法を行うと生理的変化、事故に繋がる恐れがあるものに対しては、運動内容の変更や、運動の中止、外来受診などの対応をしています。
他病・医院に運動内容の報告書を送ることは、安全かつ効果的に運動療法が提供できることに繋がり、報告書を介して他病・医院の医療スタッフからの指導内容を確認することで日常生活における自己管理の意識が高まると考えられます。しかし、他病・医院を受診している全参加者の運動状況の報告書を送ることができていませんが、運動の実施状況を本人から主治医に伝えてもらい、注意点を聞いてもらうようにしています。
運動もやればやるほど効果が現れるものではなく、やりすぎると逆効果になることもあります。安全かつ効果的な運動療法を行うには、主治医の協力と参加者が疾患や体調の自己管理ができる知識を身につけることが大事だと思います。そのことが、よりよい生活に繋がるのではないかと思います。
報告書作成の理由と内容
【報告書を作成した理由】
(1)運動の状況報告および検査結果の確認 7名
(2)低血糖の出現 2名
(3)高血糖の出現 1名
(4)運動実施の可否および検査の依頼 1名
【運動の状況報告内容】
(1)運動プログラムの内容(運動種目・時間・強度・頻度)
(2)安静時や運動中の血圧・心拍数の変化
(3)運動による血糖値変化
(4)医学的検査の実施及び検査結果の提供
(5)運動療法継続における注意点







