※武田病院グループが発行する「たけだ通信」記事からの転載です。医師やスタッフの肩書き/氏名は掲載時点のものであり、現在は変わっている可能性があります。

高血圧の運動療法
医仁会武田総合病院 西館5階 疾病予防センター 健康運動指導士 今井 優
危険な自分流 専門家のアドバイスを
成人病にも色々ありますが、高血圧のコントロールは、冠動脈疾患の発症を軽減させることができます。高血圧の治療法として運動も注目され、1996年4月から保険の適応に組み入れられています。今回は、高血圧の運動療法について簡単に説明します。
運動療法
血圧が高いから運動すれば下がるのだといって自分勝手に運動するのは危険です。
まずは、専門の医療施設でメディカルチェック(問診、医学的検査、診察)を受け、運動療法の適応を専門医師に確認してもらいましょう。
運動処方は、以下の4つから構成されます。
- 運動様式:運動様式として適するものは、大きな骨格筋を使う全身運動が良いでしょう。ストレスの大きい運動、熱狂するような競技性の高いスポーツ・息みながら力を出す運動は避けて下さい。
- 運動強度:運動強度は運動中に会話ができるようなニコニコしたぺースが理想です。それは、簡易的方法として運動中1分の脈拍数が、30歳代の方は120拍、40、50歳代の方は110拍、60、70歳代の方は100拍前後が目安になります。
- 一回の運動時間:運動時間は一回30~60分
- 一週間当たりの運動頻度:一週間に3回以上、一週間の合計が180分以上を目標にします。これは少なくとも10週間の継続が必要です。
運動療法に適するもの


運動強度に注意すれば運動療法に適するもの

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『心臓と血管』は『象と鼻』
10年以上の専門的な研究により、運動療法による降圧のメカニズムが、解明されてきました。 その効果について『心臓と血管』を『象と鼻』にたとえて説明します。
末梢の血管抵抗が増加する

象の身体の中に水を入れます。その水を鼻から出そうとした場合、鼻の細い象は、普通の象の鼻よりも水を出すのに力を必要とします。すなわち出口が狭くなると、水を出すのに要する圧力が高くなるということです。
循環の血液量が多くなる

鼻の太さは同じでも、身体に取り込んだ量の違う水を一定時間内に出そうとした場合、量の多い水を含んだ象の方が力を必要とします。
血液の粘性が増加する

片方の象に水の代わりに油を同じように身体に取り込ませました。そして水と同じように油を勢いよく出そうとすれば、強い力が必要になります。
動脈壁の弾性が低下する

柔らかいゴムのような象と、硬い鉄のような象に同じ重石をかけた場合、柔らかい象は弾性があり、硬い象は弾性がないので内部の圧は高くなります。
血圧を高くする4つの因子
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