※武田病院グループが発行する「たけだ通信」記事からの転載です。医師やスタッフの肩書き/氏名は掲載時点のものであり、現在は変わっている可能性があります。
体操で肩こり解消!
身体ほぐれると心もリラックス
肩こりを招く原因の多くは普段の生活やストレス。そんな肩こりを少しでも解消する体操をご紹介したいと思います。
ひとくちに肩こりといっても、肩のどこにどのような変化があれば肩こりである、と定義できるようなものではありません。
通常、肩の筋肉が緊張した状態を指していますが、必ずしも筋肉が硬く張っているから肩こりを感じるとは限らず、他人が触ると柔らかいようでも肩こりを訴える人もいます。実は、背中が痛かった、ということも稀ではありません。
日本人は精神的に「肩」というものに対する独特の感覚を持っているようで、欧米には肩こりという言葉はなく、首痛・背部痛と呼んだりするようです。肩で風を切る、肩の荷が下りるなど昔から肩にまつわる様々な言葉がありますよね。
最近よく使われるのは肩たたき(?)でしょうか。

さて、人間が四足動物から進化して直立歩行になると、それまで四足歩行では水平だった背骨が、垂直へと変化しました。
直立するようになると、それまではあまり負担のかかる事の無かった背骨は、体重を支えるという重要な役目をすることになります。
人間の背骨(脊柱)というのは、たくさんの脊椎骨が積み重なって構成されています。背骨のなかでも肩こりと特に関係の深いのが、首の部分の頸椎で、7つの椎骨から成っており、その上に頭蓋骨が乗っています。
重い頭を頸椎で支えながら頭を色々な方向に動かしたり、肩を上げ下げしたり、回したりといった運動をするために、首から肩にかけては大小多くの筋肉があります。
私たちがただ座っているだけでも、頭を支えるために首や肩の筋肉は働いているのです。
筋肉が活動するには酸素と栄養が必要で、そのためには筋肉のなかの血管に充分な血液が流れていなくてはなりません。
血流が不足すると、筋肉は酸欠状態になり、乳酸などの老廃物がたまってきます。すると、それが刺激となって筋肉の細胞から発痛物質がでてきます。
これが神経を刺激し、こりや痛みが起こってくるのです。また神経が刺激されると、筋肉が緊張して血管を圧迫し、さらに血流が悪くなるという悪循環に陥ります(図1)。

では、血流をよくするにはどうすればよいのでしょうか。
マッサージや入浴などでも血流の改善はみられますが、体操を行って筋肉を動かすことが最も効果的だと言われています。
筋肉を動かし緊張と弛緩を繰り返すことで、筋肉自体がポンプのように働いて血行を促進させるからです。
また、運動不足で弱った筋肉はちょっとしたことでも疲労しがちです。筋肉を鍛えるといった点でも体操は効果的だといえるでしょう。
さらに、筋肉がほぐれ身体がリラックスすると、それが脳に伝わり心もリラックスできるのです。ずっと同じ姿勢で作業をしていた後などに背伸びをすると、うーん、いい気持ちとホッとしますよね。疲れてきたな、こってきたなと思ったら、こまめに体操して、血液の循環を促し疲労物質をためないこと、そして体操をした後の身体がリラックスしている状態を覚えておくことも大切です(図2)。
さあ今日から身体と心の緊張をほぐし、すっきりしてみませんか。
※図1にもあるように神経や内臓疾患が原因で肩こりが起こる場合もあります。
いつもの肩こりとちょっと違うなと思ったら無理をせず一度受診されることをおすすめします。







