※医師やスタッフの肩書き/氏名は掲載時点のものであり、現在は変わっている可能性があります。

高齢者に身近な眼疾患
医仁会武田総合病院 眼科医長 笹田 英男
白内障とその歴史
白内障は水晶体が濁ってくる疾患です。白内障の手術は実に古くから歴史があり、紀元前6世紀頃より手術をした記録が残っています。近代白内障の原型といわれる水晶体的摘出術は18世紀にフランスで報告されています。現在は超音波を用いた手術が一般的となっています。
白内障が起こる原因と症状
主な原因
- 加齢によるもの。
- 先天性
- アトピー
- 糖尿病
- ぶどう膜炎
- 放射線、紫外線など
- 薬の副作用
白内障になると水晶体の弾力の低下、屈折力の増加、体積の増加、色調の変化などが起こります。
自覚症状は見えにくさの訴えが多いです。視力低下を訴えるほか、かすみ、まぶしさ、二重に見えるといった症状があります。ただしいずれの症状も白内障に限った症状ではありません。
治療法
主な治療法としては点眼療法と手術療法があります。
点眼薬療法
白内障の進行を抑制する目的で使用します。初期の白内障に有効とされています。
進行してしまった白内障を改善する効果は望めません。
点眼する際の注意点としては下記のようなことがあげられます。
- 点眼前は手をきれいに洗う
- 点眼時はボトルの先がまぶたやまつげに触れないようにする
- 点眼後は1~5分目頭を押さえる
- 薬剤による接触性皮膚炎を避けるためにあふれた場合はふき取る
手術療法
進行した白内障に対する治療法です。以前は手術が大変だった時代もあったようですが、医療技術の進歩に伴い比較的安全で短期間で治療が可能となっています。現在主流となっている方法は超音波を用いた手術法です。眼内に機械を挿入し水晶体を砕いて取り除きます。水晶体を取り除いた後に人工レンズを挿入します。手術機器の進歩とともにレンズの開発も進んでいます。
レンズの素材をはじめ、形状、レンズの色調など種々の付加価値を兼ね備えたレンズが発売されています。昨年秋には多焦点眼内レンズが先進医療として承認されました。今後徐々に普及して行くことが期待されています。







