※武田病院グループが発行する「たけだ通信」記事からの転載です。医師やスタッフの肩書き/氏名は掲載時点のものであり、現在は変わっている可能性があります。

東山武田病院 「がん医療」への取り組み
東山武田病院 外科部長 島袋 隆
最先端の治療法
「ハイパーサーミア」を導入し効果的ながん治療を展開します。
がんの温熱療法ハイパーサーミアについて

がんは1981年に脳卒中を抜いて、日本人の死亡原因一位となって以来、今日まで変わることなく、その座を占めつづけています。それどころか発生死亡数は、年々上昇しつづけており、現在では年間約32万人、じつに日本人の3人に1人の方が、がんで亡くなられるというまでになっています。
こうした状況のなか、武田病院グループでは、がんの正しい知識や生活習慣の改善といった予防分野からPET-CTなどによる早期発見、そして外科的手術を含めた最新のがん治療と、多角的な視点から、がん医療に取り組んでいます。
そのがん治療の一環として、東山武田病院で行っているのが、最先端のがん治療「ハイパーサーミア」です。

このハイパーサーミアとは、非常にシンプルに説明しますと、ヒトの細胞が42~43℃以上に温度が上がると死滅するという原理を利用し、がん細胞の温度だけを選択的に上昇させることで、正常組織を守りながら、がんを死滅、縮小させるがんの温熱療法になります。
といいますのも正常な細胞は熱が加わると、血管が拡張するため血流量が増加し、これが“ラジエーター”のような冷却効果を起こすことによって、なかなか温度が上昇しません。一方、腫瘍は加熱しても血管の拡張がほとんどないため、血流量も少ないため蓄熱しやすく容易に温度が上昇していきます。
ハイパーサーミアでは、この細胞の特徴を利用することで、正常な細胞を痛めることなく治療を行います。がんの適応範囲も広く、眼球と脳腫瘍以外は任意の場所に照射することができます。
他の治療法と組み合わせより大きな効果を発揮する
もちろんハイパーサーミアには、放射線治療や抗がん剤治療のような副作用はなく、治療の際には、患者さまが不快に感じない範囲で、より高温になるよう調節していきます。さらに侵襲性が低いだけではなく、抗がん剤や放射線の感受性を高める効果も報告されております。つまり、他の治療法と併用することで、それぞれの治療法の効果を著しく高めてくれる効果も期待できるというわけです。
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とりわけ免疫担当細胞のいくつかの種類では加温することで、その数が増加し免疫能を亢進させることが証明されています。ハイパーサーミアと免疫療法と併せて行うことで、より一層、高い治療効果を上げることが期待できます。
こうした効果を踏まえ、当院では、当グループのたけだ免疫遺伝子クリニックで、行われております「免疫療法」と「ハイパーサーミア」を合わせて行う治療を積極的に行っており、患者さまからは「気持ちよく治療ができた」というご意見もいただくなど、実際に大きな成果をあげています。
がんの治療には、外科手術をはじめ放射線療法、化学療法、免疫療法など患者さまの病状やご希望に合わせてさまざまな治療法があります。当院ではハイパーサーミアを介して、各種療法に取り組んでいるグループ内の病院はもちろんのこと、他の医療機関とも連携しながら、より患者さまのニーズに応えることのできる、がん治療体制を構築していきたいと考えております。







