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健康のために

メディカルアドバイス

※武田病院グループが発行する「たけだ通信」記事からの転載です。医師やスタッフの肩書き/氏名は掲載時点のものであり、現在は変わっている可能性があります。

医仁会武田総合病院 皮膚科 医長 松井 美萌

褥瘡の治療と予防について

医仁会武田総合病院 皮膚科 医長 松井 美萌

 平成14年4月より、医仁会武田総合病院皮膚科に勤務させていただいておりますが、思いがけず、「褥瘡対策委員会」に皮膚科医として加わり、治療や予防について、大いに勉強させていただくことになりました。
この度、当院の褥瘡対策について、御報告を兼ねて述べてみたいと思います。

 平成14年10月より褥瘡対策未整備減算の施行(褥瘡対策を行っていない病院では減点の施行)という方針が、厚労省より発せられ、どのような対策をとっていくか、「褥瘡対策委員会」で話し合いを重ねて参りました。褥瘡対策委員会は、院長代理、総務部、医事課、購買部、検査科、薬局、栄養科、リハビリセンター、おもいやり訪問看護サービス、神経内科部長、不整脈科部長、脳神経外科部長、形成外科部長、副看護部長、看護師長などが参加され、現場の声から、物品や薬剤の購入の決定まで、さまざまな角度から、御意見をいただき、一つ一つ事柄を決定して参りました。

栄養科が低栄養状態の患者様に高カロリーゼリーをすすめる
栄養科が低栄養状態の患者様に
高カロリーゼリーをすすめる

 9月より、褥瘡外来を設け、第1、3金曜日にはS・W病棟、第2、4金曜日にはN・L病棟の褥瘡患者様のカルテを出していただき、「褥瘡対策チーム」で各ベッドを廻ることにしました。「褥瘡対策チーム」は、私以外に、3S谷川師長、5N村中師長を中心として、皮膚科笹田先生、皮膚科外来看護師の柳沢さんや栄養科の北さん、薬局の九山さんなども参加していただいております。ベッドサイドで処置にあたり、栄養状態や使用している薬剤などについて議論することができます。いろいろな分野の専門家の御意見を伺えることがとても新鮮です。手術の適応について、形成外科のドクターに御意見を伺うこともあります。実際に、何人かの患者様は形成外科にて手術を受け、完治されています。

 褥瘡とは、いわゆる床擦れと言われるもので、いままで、病気としてとらえられることが少なかったものと思われます。しかし、できてしまった褥瘡は、適切な治療を行なわなければ進行し、ときに全身状態を悪化させる原因となります。特に高齢の方では、進行した褥瘡が感染源となり、発熱の原因となっていることがあります。また、褥瘡の処置は、その段階によって、選ぶべき外用剤が異なります。幸い、当院では、患者様の状態に一番合った外用剤を選ぶことが可能です。最近では、外用剤の効果を高め、より皮膚の損傷を早く回復させるための被覆剤も多く開発されており、単純にガーゼで保護するよりも、短時間で傷を治癒させることが、できるようになって参りました。さらに、機能的なマットレスが、関心を集めております、これは、体圧分散マットレスと呼ばれるもので、体位変換を、ご自分で行えない患者様でも、身体の圧が、集中することなく、褥瘡が生じにくくなります。勿論、褥瘡の治療にも有効です。

褥瘡回診風景
褥瘡回診風景

このような外用剤、被覆剤、機能的なマットの使用といったアプローチを積極的に取り入れていく一方で、やはり、入院されている患者様の、個々の状態を把握し、看護にあたる、「人によるケア」がなによりも大切だと感じております。これからも、多くのスタッフに関わっていただきながら、褥瘡の少ない病院を目指して努力していきたいと考えております。皆様から、御支援いただきますよう、どうぞよろしくお願い申し上げます。



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