
武田病院 整形外科肩関節外来
森 大祐 |
「五十肩」とはどのようなものなのでしょうか?
「五十肩」の初期症状としては、安静時や夜間の痛みが顕著です。
それを的確に見抜いて投薬や注射療法をし、炎症を抑えることで、安静時や夜間時痛などは約1カ月間で治る人がほとんどです。
ただ、五十肩は、いろいろな腕の角度での運動制限が出てきますので、可動域の改善をリハビリにて進めていかないと、拘縮(関節が硬くなる)が起こります。
そうなると、肩は人体で最も可動域の広い関節なので、日常生活に制限が出てきます。
自然に治るのでしょうか?
肩の痛みに関し、頻度として多いのは「五十肩」ですが、世間で認知されているものと、専門医が診る「五十肩」にはかなりギャップがあります。
周りの人に、「五十肩と思うけど、なかなか治らない」「そのうち治るのでは」という方が大多数で、結果として放置されているのが現状です。
あまりにも我慢できない、じっとしていても痛い、痛くて眠れないということで病院へお見えになる方が多いです。
あまり我慢されず、3カ月ほど肩の痛みが続くようであれば、忙しくても専門外来に相談に来られるようお勧めします。
どのように治療するのでしょうか?
私どもの治療方針は、基本的には保存的治療を行います。
それも機能的な診断を踏まえて、患者さんの主訴を十分聞く、いわゆる問診を徹底します。
患者さんの体を実際に触ることで悪い所を的確に判断し、加えてレントゲンやMRIなどの補助診断を併せて診断します。
注射、リハビリで効果のない腱板断裂などの患者さんには、患者さんに痛みの時間を長引かせるよりは、手術をお勧めする場合があります。
従来は切開手術しかなく、術後の疼痛も強く、完治には時間のかかる手術でしたが、最近では内視鏡下手術が行われています。
内視鏡手術の長所は、
【1】切開手術では5〜7cmの傷が、内視鏡では1cmと傷が小さい
【2】術後の痛みが最小限
【3】従来の筋肉を切ることをしないため、機能回復が早くなる
等のメリットがあります。
入院期間は最短で2泊3日、年齢や症状によっては1週間程度で退院できます。
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