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ワンポイントフィットネス

武田病院グループでの心臓リハビリテーション
医仁会武田総合病院 疾病予防センター
  黒瀬 聖司
  七野 由美子

武田病院 リハビリテーション室
  村上 里美

東山武田病院 健康運動指導科
  今井 優

昨年の流行語大賞に「メタボリックシンドローム」が選ばれました。メタボリックシンドロームとは内臓脂肪型肥満を共通として、高血圧、高脂血症、糖尿病が重複した状態を言います。食事療法や運動療法にて生活習慣を改善させることが必要となりますが、放置しておくと動脈硬化は促進し、やがて心疾患(狭心症、心筋梗塞)を発症する可能性が高くなります。
 急性期医療の進歩により、心疾患の救命率は高まっています。しかし心臓リハビリテーションはスタッフや施設的な問題から全国的には多く普及していないのが現状です。そこで今回は武田病院グループにおける心臓リハビリテーションについて紹介させていただきます。
心臓リハビリテーションとは

 心臓リハビリテーションとは医学的な評価、運動処方、冠危険因子の是正、教育及び包括的なカウンセリングからなる長期にわたる包括的なプログラムと定義されています(米国公衆衛生局1995)。心疾患を発症することで、「発症前のような生活ができるだろうか?また発症しないだろうか?」など今後の生活に対して大きな不安が生まれます。そのため各段階に合わせた心臓リハビリテーションが必要となります。今まで対象疾患は急性心筋梗塞、狭心症、開心術後でしたが、平成18年度診療報酬改訂に伴い慢性心不全、大血管疾患も追加されました。

■急性期:急性期の合併症を監視し(心拍数、血圧、自覚症状、不整脈、心電図変化など)、安全域を確認しながら日常生活活動を拡大していく時期。
■回復期:積極的な運動能力の獲得に向けて準備と知識の整理、および各々の患者における冠危険因子についての管理方法について学ぶ最も重要な時期。
■維持期:回復期リハによって獲得された運動能力の維持と自己管理を実践する時期。

活動量について(運動指導)
 日常生活の活動がどの程度心臓に負担がかかるのかを理解してもらうために、身体活動や運動強度の指標となるMETs(メッツ)という単位を患者様に説明します。METsとは座位姿勢時に必要な酸素摂取量を1METsとしたものです。簡単に表現すると心臓の負担度を表し、平地歩行は座位安静時(1METs)の3倍の強度になるため3METs、入浴は4〜5METs、階段昇りは6METsとなり、日常生活を安全に過ごすためには7METs程度必要となります。そこでリハビリ進行に伴い、どの程度まで身体活動が可能なのかを理解してもらいます。またリハビリの最後に運動負荷試験を実施し、その結果をもとに退院後の運動指導を行います。
武田病院グループでの心臓リハビリテーション
 医仁会武田総合病院では1988年6月、リハビリセンターにてスポーツを用いた監視型回復期・維持期心臓リハビリテーションを開始しました。以後、保険診療改訂に伴い変化し、現在は急性期から回復期まで本館内の循環器病棟や心臓リハビリテーション室にて実施し、維持期は医療法42条運動療法施設、医仁会疾病予防センターで実施しています。
 康生会武田病院においても1999年6月より急性期・回復期心臓リハビリテーションを開始しました。また2006年4月、東山武田病院生活習慣病センター開設に伴い、心臓リハビリテーションの施設基準を取得(同5月)し、康生会武田病院にて急性期治療後転院となった方や外来患者を対象として回復期心臓リハビリテーションを実施しています。維持期へ移行する方は医仁会疾病予防センターで運動療法を継続しています。
 武田病院グループにおいて、急性心筋梗塞、冠動脈バイパス術、腹部大動脈瘤はクリティカルパスを用いて患者教育にも重点をおいています。病態を十分に理解し、危険因子に対する自己管理や目標に到達するための方法を提供することで2次予防を実践してもらうのが理想です。そのため、医師による病態管理、看護師による生活指導、健康運動指導士による運動指導、管理栄養士による栄養指導、薬剤士による内服指導を行い、様々の職種がチームを作りサポートしています。
 今年度より対象疾患が拡大され、需要は高まる一方、各疾患に合わせて安全で効果的なリハビリや教育方法の構築が必要となりました。武田病院グループでは病院の特色を活かし、急性期、回復期、維持期と一連の流れの中で連携した心臓リハビリテーションが可能です。また医仁会疾病予防センターでの維持期運動療法は心疾患者のみならず、生活習慣病の予防や改善のためにもご利用できます。運動療法がなかなか実践できない方ややり方がわからない方など気軽にお立ち寄り下さい。

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