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| 麻生文雄(あそう・ぶんのう)門跡法話 | ![]() |
醍醐寺座主 三宝院門跡 |
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人というものは本来、生かされているもので、だからこそ精一杯、生きていかねばなりません。生きるということは、強い意思でもあり、人間、誰しも意思を強く持ちながら人生を全うしたいものです。幾つになろうが、人として、できるだけ多くの事々を考え、工夫を重ねながら日々を過ごすことが大切です。 原爆記念日に広島で1人のご婦人と出会いました。原爆が投下された日、ご婦人の母親も被爆し、しかも身ごもっておられたのです。熱傷で倒れる寸前、「おなかの赤ん坊は助けて下さい」と叫んだところ、たまたま、産婆の経験があるおばあさんが、同じように被爆しているのに、立ち上がってお産をしてくれ、赤ちゃんを抱いたまま、お母さんも産婆さんも亡くなってしまったのです。その赤ちゃんが当のご婦人だったというのです。 子供やお年寄りを守り、敬い、命を大切にすることを、まず考える。考えたことを、実践する。それこそ初めて、社会のために役に立つといえるのです。 |
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