ヘッダイメージ
Topへ | 経営理念/基本方針 | 理事長あいさつ | 環境保全活動 | 武田病院グループ沿革 | 関連サイトへのリンク | グループ施設一覧 |
  HOME  >> たけだ通信  >> No.85
Essay
更なる努力を

武田病院グループ 会長

武田 隆男

 

医療政策が変わるたび、近い将来の国民の健康に不安を抱くのは、いつの場合も、われわれ医療従事者であり、そして、患者・家族であることは言を待ちません。私が副会長を務めています日本病院会など「四病院団体協議会」でも、近く療養病床再編、看護師や産科・小児科医師不足等に関する問題について特別委員会を設置する方針を固めています。しかしながら、構造改革の名のもとに、診療報酬の改定をはじめ、財源のみを重視した医療政策が今後も推し進められることが充分に予測できます。
今回の診療報酬と介護報酬の同時改定は、医療・介護の今後の提供体制を揺るがすほどの厳しいものでした。

長期療養を必要とする患者さんのための「療養型病床群」がスタートしたのは平成4年のことです。僅か9年後の平成13年の医療法改正で、更に急性期疾患を扱う「一般病床」と慢性期疾患を扱う「療養病床」の2つの定義が加わり、そして、「療養型病床群」が「療養病床」と名称変更されました。そして、医療保険では「医療療養型病床」、介護保険では「介護療養型医療施設」と呼ばれ、非常に複雑なものとなっています。
今回の改定では、療養病床にかかわる診療報酬を切り下げた上で、「介護療養型医療施設」(約13万床)を平成23年度末には全廃し、医療に一本化し15万床とすることが決定されました。介護療養型医療施設の病院は、老健施設、ケアハウス等その他の特定施設への転換、更には、病床廃止をも含む厳しい選択を迫られています。また、急性期病床におきましては、紹介率に関する各種加算が廃止されました。また、急性期病床の看護体制の7対1が新設され、更に72時間という夜勤制限も加わりました。この事は、民間中小病院にとり、非常に高いハードルとなり、地域において急性期医療を担っていながら、看護師数の要件のみで急性期医療を諦めざるを得ない病院が発生することが想定され、地域医療に支障をきたす恐れすらあります。
今後も、国の財源を守るため、中小民間病院の病床削減、診療報酬の削減、窓口負担増などの政策が打ち出されることが予測されます。

当病院グループは以前より、グループ施設の機能分担を計りつつ、地域医療連携を行ってきています。このため、今回の改定に伴う方針の大きな変更はありませんが、更に各施設の地域における役割を明確にし、地域医療により貢献する更なる努力が必要と思われます。
また、初期臨床研修が平成16年より必須になりましたが、武田病院グループでは各分野で高度先進医療に先駆的に取り組み、医師の熱心な指導もあって、予想以上の研修医が定着してくれています。ただ、厚生労働省の調査で、今春、臨床研修を終えた新制度1期生のうち、修了後の進路として、「大学病院で働いたり、研修したりする」と答えた人が50%を割るという状況に、大学サイドの研修医への締め付けが厳しくなることも予想されます。医師、コ・メディカル、職員の更に温かく、かつ熱意溢れる指導をお願いいたします。

武田病院グループのモットーは「思いやりの心」です。開設時より患者さん、地域の方々、職員間の互いに思いやる心を大切にしています。そして、和が保たれた中で、個々の能力が充分発揮できる職場づくりを目指しています。そのかいあって、各施設とも地域の方々に信頼され、多くの方々に利用していただいています。
どんなに医療制度が変わろうとも、どんなに医療政策が厳しかろうと、武田病院グループは常に思いやりの心で力強く支えられ、ピンチをチャンスにすべく努力を重ねてきました。今後も理事長のもと互いに結束して地域の医療と福祉に貢献していただくことを期待いたします。


このページのトップへ
BACK TO INDEX