HOME >> たけだ通信 >> No.84
![]() |
|
| まさに正念場の医療界 | |
武田病院グループ会長 |
|
|
|
タイトルにもありますとおり現在、わが国の医療界は正念場を迎えているといっても過言ではありません。病院としての経営基盤整備というよりも、存続そのものを危うくしかねないものである急性期および療養型への病院機能のシフトは、これまでのところ、ほぼ国の思惑通りに進んできました。混合診療の自由化をはじめとした病院経営の市場化や、医療費の削減策など、病院の存亡を左右しかねない施策は今後も推進されていくことが予想されます。この現状に立ち向かっていくために、私ども病院運営に当たる者としましては、「時代の変化を敏感に読み取り、的確な対応策を打ち出す」ことが舵取り役としての責務であると認識を新たにしているところであります。 厚生労働省は「医療提供体制の改革のビジョン」に従って、医療界に対して様々な方針や対策を示しております。この8月には、病院や診療所を経営する医療法人の制度改革案をまとめました。 この中心は小児救急など公益性の高い医療を手がける「認定医療法人」制度を導入しようとするもので、地域住民の経営参加や情報開示の拡充、透明な経営と非営利性を徹底すれば、税制面の優遇や公募債による資金調達などを認めるようにするとしています。 何よりも、小泉首相は昨年9月の経済財政諮問会議において、これまで日本医師会や厚生労働省などが、根強く反対しつづけてきた混合診療について、「必要だという議論と、これに反対する議論が長年行われている」という見解を示し、「年内に解禁する方向で結論を出してほしい」と述べたという記事が主要新聞紙上に一斉に掲載されました。今のところ、郵政民営化一本槍で突き進んでいる政治情勢もあって、年内に即、混合診療に手がつけられる状態ではないとはいえ、この1、2年のうちに具体化されていくことに違いありません。 病院、診療所経営の活性化を考えた場合、一部、混合診療の自由化はやむを得ないものと自覚してはいるものの、これによって医療界がこれまで守り通してきた「誰もが等しく、安価に受けられる日本の医療制度」の一角が崩れることとなり、日本の医療は新たな局面に突入していくことになると考えます。 「たけだ通信」今号でもお知らせしておりますように、医道会十条病院を「十条リハビリテーション病院」に、大羽記念病院を「稲荷山病院」として、それぞれ機能分担をさせました。 平成19年には、宇治武田病院の新築移転も予定いたしております。さらに移転を機に、総合福祉施設の併設も計画しており、これによって、地域の高齢者の方々には高度医療を提供できる病院が間近にある環境下で、安心して療養生活を送っていただけるものと考えております。 |
|