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アスニー山科講座

アスニー山科(JR山科駅前)では、武田病院グループスタッフによる講座を開催しています。 このページでは、開催された講座内容を掲載しておりますのでご利用ください。

アスニー山科 2006年4月26日(水) 顔写真
医仁会武田総合病院 疾病予防センター科長
今井 優
「健やかに活きるための運動の役割」

▽ 運動療法

● 運動療法とは……病気が発症したとき、著しく身体能力が落ちる。例えば風邪でも、熱が下がったからといってすぐに元の状態に戻ることが困難になってしまう。そのためにリハビリテーションを行う。徐々に戻していくと日常生活に戻っていくことができる。

急性期……急性期治療、段階負荷、機能評価、生活指導
 ↓
回復期……機能評価、運動療法、コンサルテーション(職業、心理、食事)
 ↓
維持期(生涯)……運動療法、二次予防

● 中年からの基礎代謝の低下
年齢とともに基礎代謝は低下していきます。
昔と同じように食事を食べてしまうと、余分なエネルギーは身体に蓄えられる。
 ↓
40歳を境目に、筋肉が萎縮していく。
骨格を支える筋力が低下し、筋肉でエネルギーを使わなくなる。
 ↓
40歳以降も同じ量の食事を取っていると、脂肪として蓄えられ、生活習慣病になりやすくなる。食生活の欧米化により、肥満が問題に。

●中高年齢者年齢別、最大下運動負荷時酸素摂取量
めいいっぱい運動したときの酸素摂取量(ml/kg・min)
 ・ 30-40 → 成人男性、成人女性の目標値(荷物を持って3分間階段を上がることができる)
 ・ 20 → 心臓機能低下(階段を上る、降りるのがしんどい。平坦な道を3分歩いて息切れする)
 ・ 10 → 重大な心臓機能低下
 ※低いと何もできないわけではなく、今の能力を維持してもらうことが大事。息切れの原因がわからない方は病院受診を。

● 酸素の運搬能は心臓血管系、および筋肉の総合力で決まる
【酸素の動き】
 肺 → 血液(ヘモグロビン量) → 心臓の拍出能力 → 骨格筋 → 代謝 → 肺
 ・ 身体活動の低下……酸素運搬能力が低下。摂食>消費
 ・ 動脈硬化危険因子増加……糖尿病(インスリン分泌の低下、インスリン作用の低下)、高脂血症、高血圧、肥満

▽ 運動を始める前に

●主要死因別にみた死亡率(人口10万対)

1. 悪性新生物
2. 心疾患
3. 脳血管疾患
病気を予防するために運動を!
 ↓↓

●運動ができない状態
脳出血、脳梗塞、一過性脳出血、狭心症、心筋梗塞、閉塞性動脈硬化症、血糖コントロール不良、糖尿病性網膜症、糖尿病性腎症
※これらの疾患の潜在を知らず、運動を開始すると予期せぬ事故が起こることも。運動を始める前に検査をし、健康度や体力の評価を受けることが必要。特に、軽い病気にかかっている方、薬を飲んでいる方が運動を開始する時は、必ずメディカルチェックを。

●運動療法の適応判定基準
病状によって運動をしてはいけないという基準が設けられている。
高血圧や糖尿病などの方は注意が必要。

●運動実施前のコンディショニングチェック
いつもと違った症状がある場合、血圧や血管、心臓などに負担を与えてしまうことがある。
 → 頭痛、発熱、激しい疲労感、二日酔い、睡眠不足、かぜの兆候、安静脈が通常より20拍以上多い、極度な精神緊張、下痢

●ニコニコペースで行える運動
 ・1日に必要な運動エネルギー量
  = 1日に必要なエネルギー量 × 10〜15%
 水中歩行、歩行(平地、早足)、ラジオ体操、サイクリング
 ・ 標準体重 = 身長(m)×身長(m)×22
  ↓
 ・ 1日に必要な摂取エネルギー = 標準体重 × 身体活動量(kcal)
《身体活動量の目安》
 25 − 少ない。デスクワークが主な人。主婦。(1日5000歩以下)
 30 − 普通。立ち仕事が多い職業。(1日7000歩前後)
 35 − 少し多め。力仕事の多い職業。(立ち作業が6時間以上有り、1〜2時間の筋運動がある)

● 運動時間
厚生労働省は、毎日30分のウォーキングを勧めている。
1週間に140分から180分。
1週間に1700kcalの運動で動脈硬化の退縮がみられた。
1回の運動時間は最低10分以上。

●運動の回数
4日以上運動を休むと効果がない。
1日に30分以上運動をしたいが、続けて行う時間がなければ10分を3回行う
※ 運動の強さは、「楽」か「ややきつい」程度にしておく
※ 70kgの人が脂肪率を25%にするは、4.7kg減らすことが必要。1日30分の運動では1カ月持続することが必要。8カ月くらいかけて地道に落とすようにしていく

【椅子に座ったままできるストレッチ】
(1)足首まわし
 → 右足の上に左足をのせる → 右手でゆっくり動く範囲で左足首をまわす。反対も行う
(2)アキレス腱・ふくらはぎストレッチ
 → 両足をのばす → 息を吐きながらつま先を引き寄せる(10〜15秒間)
(3)すねの筋肉
 → 両足をのばす → 息を吐きながらつま先を押す(10〜15秒間)
(4)ふとももの裏の筋肉
 → 右足をのばし、左足裏を地面につけ、楽な状態にしておく → 息を吐きながら身体を前へ倒す。反対も行う。(10〜15秒間)

【日常での筋力づくり】
(中高年からの健康スポーツ入門読本 ぎょうせい2000年より)

(1)背伸び
 背中に意識を集中させ、両腕を押し上げる(10回)
(2)肩まわし
 肩を大きく左右交互にまわす(左右交互に20回)
(3)からだの横曲げ
 骨盤を固定。背中とわき腹を意識し、からだを横に曲げる(左右交互に計20回)
(4)反り
 おなかに力を入れ、突き出さないように身体を反らす。背中の上部を意識する。(10回)
(5)膝かかえ
 おなかと太ももが近づくように片方づつ膝を抱える。バランスが悪い場合は背中を丸めるだけ(左右交互に計20回)
(6)スクワット
 膝の角度は90度ぐらいに保ち、太ももに意識を集中させ膝を曲げて伸ばす(10回)
(7)踏み出し
 足を前後に踏み出して戻す。膝の角度は90度くらい(左右交互に20回)
(8)かかと上げ
 ふくらはぎに意識を集中し、かかとを上げ下げする(20回)
(9)足を後方に上げる
 お尻に意識を集中し、膝をなるべく伸ばし、足を後方に上げる(左右交互に計20回)
 ※3日に一度くらいのペースで、各項目1分を目安に行う。勢いをつけず、筋肉を意識しながらゆっくりと。

●週2回以上、1回30分(約3000歩)、1年以上の運動を
1) 日頃より動くように心がける(掃除、洗濯、買い物、テレビ体操など)
2) 外に歩きに出る(自転車OK)
3) 家にトレーニング器具を買う
4) 公的運動施設に行く
5) 体育館や体育協会のスポーツクラブに入会する
6) 民間の施設を利用する
7) 不安な方は医療機関での運動療法を!!

□ 日野原重明先生による「すこやかに活きる」ポイント □
1. 姿勢をよくする
2. 適正な声で話す
3. 上手に歩く
4. 相手の目を見て話す
5. 相手を配慮する習慣
6. 会話に間を入れる
7. 笑顔で話す

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