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アスニー山科講座

アスニー山科(JR山科駅前)では、武田病院グループスタッフによる講座を開催しています。 このページでは、開催された講座内容を掲載しておりますのでご利用ください。

2004年9月29日(水)
武田総合病院 歯科衛生士
箕浦久美子
「お口は健康のバロメーター −おいしい人生いつまでも−」
●歯とお口の健康は全身の健康の源
 ものを噛むために歯が大切なのは誰もが知っていることです。歯は食べ物を噛みくだくだけではなく、あごの骨の発達を促したり、脳に刺激を与えて活性化させるなど、多くの役割を果 たしています。歯は発音や会話にも影響を与えます。
 さらに歯が悪いと胃腸障害や頭痛、肩こりなど全身の健康状態まで左右することになりかねません。楽しい食事や会話、美しい表情など、歯と歯ぐき(歯肉)の健康は、明るく豊かな生活に欠かせない大切なものなのです。
 
●めざそう8020
◎おいしく食べるために〜何本の歯が必要〜
 ある催しで幕の内弁当が出されました。タコの酢の物、きゅうりのもみうりなどいろんなおかずが入っています。これらをおいしく味わって噛むためには、何本の歯が要ると思いますか?
 20本ぐらいが必要なのです。そこで8020運動が始まったのですが、現実は8005つまり5本ぐらいしか残っていません。

◎80歳で20本以上
 自分の歯でよく噛んでゆっくりと楽しみながら食べることは、心と体の健康を保ち、生活の質(QOL)を高め、人生をより一層豊かにしてくれます。
 そこで、一つの目標となるのが8020(ハチマルニイマル)です。80(ハチマル)とは80歳という年齢で、20(ニイマル)は残っている歯の数を指します。20本以上の自分の歯があれば、ほとんどの食べ物を噛みくだくことができ、おいしく食べられると言われています。つまり8020とは、80歳になっても自分の歯を20本以上保とうということです。8020を目標に、若いころから歯や歯ぐきの健康づくりに努めましょう。
 
●よく噛む食習慣を身につけましょう
 最近、レトルト食品やファーストフードが増え、食物繊維をあまり含んでいないためしっかり噛む習慣がなくなっています。そのため顎が小さくなり、歯並びが悪い子どもがとても多くなっています。
 よく噛むことによって、あごや歯ぐきが鍛えられて丈夫になります。よく噛んで食べるためには、硬いもの・繊維質のもの・弾力があり噛み切りにくいものなど、噛み応えのある食材を取り入れましょう。さらに、素材を大きく切ったり、加熱具合など調理方法を工夫することでも、噛む回数は増やせます。
◎子どもからお年寄りまで 〜噛むことの8大効用〜
 歯とお口の状態がよくないと、食事を取る楽しみが減ってしまいます。また、栄養の摂取がうまくいかなくなり、活動のためのパワーが出ません。食べ物をよく噛むことで、胃や腸での消化・吸収を高め、また、口の中の病気の原因となる細菌を抑制する働きなど、さまざまな効用があります。
 
1 脳の働きを活発にします
大脳の大きな範囲を刺激し、ボケの予防にもなる
2 言葉の発音がきれいになり、顔の表情も豊かになります
3 肥満を防ぎ、生活習慣病を予防します
しっかり噛むことで大脳の満腹中枢を刺激する。1口30回ぐらい噛むのがよい
4 がんを防ぎます
だ液は添加物の毒消し作用がある(30秒ぐらいだ液につける=1口30回噛む)
5 胃腸の働きを促進します
口は一番目の消化器官なので、しっかり噛むことで胃腸への負担が減る
6 元気が湧き、ストレス解消につながります
しっかり噛まない子どもはイライラする傾向がある。奥歯がないと力が入らない
7 歯の病気を防ぎ、口臭を少なくします
8 味覚の発達を促します
舌の上にある苦味、甘味、酸味、辛味を感じる場所を刺激する
 
噛むことの8大効用の覚え方
縄文時代の人は噛む回数が多く、しっかりした顎をしていたことから
『ひみこのはがい〜ぜ』
−肥満予防
−味覚の発達
−言葉をはっきり
−脳の発達
−歯の病気の予防
−がんの予防
−胃腸が快調
−全力投球
*最後の『全力投球』とは
入れ歯をはめた状態と、外した状態でゲートボールの的を狙う実験を行いました。 入れ歯をはめた時の方が的に入る確率が高くなるという結果が出ました。つまり全力投球の時には歯の有無が大きく影響するのです。
●だ液にはいろいろな働きがあります
 「だ液は無意識に出てくるもの…」くらいに思っていませんか。
 だ液は消化液の一つで、体の健康を守るためにいろいろな働きをしています。だ液は、噛めば噛むほど分泌量 が増加します。「よく噛んで、たくさんだ液を出すこと」が大切です。

◎胃腸での消化・吸収を高める
だ液に含まれるアミラーゼは、デンプンを分解し、胃腸への負担を軽減する

◎皮膚細胞の代謝を活発にして、張りのある肌を保つ
だ液に含まれるホルモンが、皮膚・粘膜や血管など多くの細胞の増進を促す

◎むし歯、歯周病を予防する

だ液には、口の中の汚れを洗い流して歯の表面をきれいにし、口の中を常に中性に保とうとする作用がある

◎細菌やウイルスを殺菌する
だ液には、病原性のある細菌やウイルスを殺菌する効果がある。だ液に含まれるリゾチームには細菌に対する抵抗力があり、ラクトフェリンには細菌の発育を抑制する働きがある。
 
◎口は顔の形を整える
 お口は噛むためのものではなく、顔の形を整えます。例えば、総入れ歯の方が入れ歯をはずすと、口元が梅干のようにしわだらけになってしまいます。若々しく、豊かな表情をつくるには、口の回りの筋肉を鍛えておくことが大切です。
 
◎歯垢とは
 プラーク(歯垢)=歯と歯ぐきの際、歯と歯の間にたまった白いカス
 これは食べかすではなく、口の中に住んでいる細菌が食べかすを餌にして作り出したもので、うがいぐらいでは取れません。歯ブラシでこすり落とさないと取れず、古くなれば古くなるほど落ちにくくなります。
 歯垢の中には、歯周病やむし歯の菌、粘膜にカビを生やす真菌など何億という菌が住んでいます。口の中を管理していく上で大切なのは、この歯垢をしっかり落とすことです。
 
◎部分入れ歯の方
 入れ歯をつけたまま歯磨きをしていると、汚れは充分落ちません。その上、ばねがかかっている歯まで虫歯や歯周病になってしまいます。
 コマーシャルでよくみる入れ歯用の洗浄剤につけるだけでは歯垢は取れません。必ず入れ歯用の歯ブラシか硬いめのブラシで、歯磨き粉はつけずにお水を流しながら、しっかりゴシゴシこすってください。
 
◎総入れ歯の方
 寝る時は、入れ歯をしっかりきれいに洗い、水の中にいれて(入れ歯も)休ませて、歯ぐきも休ませてあげてほしいと思います。

※入れ歯をティッシュに包んで置いておくと、ゴミと間違って捨ててしまうことがあるので注意してください。
 
◎歯石がついた人
 歯石は歯垢が徐々に口の中のカルシウム分と一緒になって硬くなってきたものです。
 歯石をつけたままにすると、歯ぐきが赤く腫れ上がって、歯ぐきや歯を支えている骨に悪影響を与えます。なるべく歯ブラシで取れる歯垢のうちに取るようにしてください。歯石になると自分では取れませんので、歯石がつきやすい人は定期的に歯科医で歯ぐきの検査などをしてもらうことが大事です。
 
◎歯ぐきからの出血
 歯ぐきから血が出るというのは、歯ぐきの状態が悪いという信号です。歯と歯ぐきの際にある歯垢を、やさしく丁寧に落としてあげることが大切です。
 歯ぐきの病気は、丁寧に磨くことで健康な歯ぐきを取り戻せます。しかし、むし歯で穴が開いた場合、そこをしっかり磨いても穴は塞がりません。歯科医による治療が必要です。
 
◎つめたりかぶせたりしているところは?
 かぶせ物や詰め物をしている歯は、自分の歯よりもより丁寧に、細かくブラシを動かしていただかないと、かぶせているものや、つめものの隙間から汚れが入ってきます。
 
◎知覚過敏の人
 歯ブラシで強くこすりすぎたり歯磨き剤のつけすぎなどで歯が磨り減ってしまい、 虫歯でもないのに、冷たい風や甘いものがしみるようになります。力で汚れを落とそうとすると返って傷ついたりします。
 口は、人間の体の中で一番硬い歯と、一番軟らかい粘膜が同居している場所です。その場所を歯ブラシできれいにするのは非常にむずかしいのです。
 
◎できるだけ自分の歯を残す
歯を支える骨が少なくなっていても、歯ぐきが健康になってくると少し噛めるようになります。歯がグラグラしていてもすぐに抜かず、ブラシでしっかり手入れすることで自分の歯を残すことができます。
 
◎歯ぐきの検査
 歯ぐきのポケット(汚れがたまる部分)は、健康な人でも2ミリぐらいあります。歯周病が進行するとどんどん深くなり、ひどい人は1センチ近くになります。
 当院の歯科では、歯ぐきの検査を行っています。ミリ単位のメモリがついたスティックを使って残っている歯のまわりの歯ぐきすべての状態を見ていきます。
 
◎舌の汚れの落とし方
 舌も健康のバロメーターです。舌にたくさん汚れ(ばい菌)がつくと、その菌が原因で、特に寝たきりの方は誤嚥性の肺炎の原因になると言われていますので、病院で寝たきりの方は必ず舌のお掃除をしています。
 舌の掃除は、舌には襞がありますので、奥から前にブラシを動かしてきれいにします。ブラシは硬いものではなく、少し軟らかめのナイロン製のものがいいでしょう。最近では舌専用のブラシも売っています。
 
◎口腔乾燥症
 上あご、唇が乾燥する…軽度
 舌の上が乾燥する…中等度
 舌の下まで乾燥する…重度
 原因は全身的な病気に対する薬の副作用や、加齢によりだ液が出にくくなったり、口呼吸などが考えられます。
 予防策として、舌の体操や水分をよく取る、また飴をなめたり、ガムを噛むのもいいでしょう。ただ、飴はむし歯の原因になるので、シュガーレスのものを選んでください。ガムは入れ歯の方には無理ですが、ご自分の歯がある人はだ液の分泌を促進するキシリトールのガムやタブレットなどを利用するのもいいかと思います。あとだ液腺のマッサージや口の中の粘膜をきれいにしてだ液の分泌を促進させるようにします。
 
◎口から物を食べておられない人
 口から食べないから歯を磨かなくてもいいだろう、と思っておられるかもしれませんが、反対です。口から食べなくなると廃用がすすみ、だ液が出なくなってしまいますので、お口の手入れをしっかりし、だ液がたくさん出るようにしてあげることが大切です
 
◎タバコの害
 喫煙によってビタミンCが破壊され、歯ぐきにメラニン色素が沈着しやすくなります。タバコをたくさん吸う人は、局所の循環障害や酸素欠乏がおこり、歯周病にもなりやすくなるといわれています。
 親がタバコを吸うと、受動喫煙により子どもの歯ぐきの状態も悪くなります。
 
◎歯ブラシは1カ月に1本
 先が広がった歯ブラシでは、歯と歯ぐきの際の汚れがきれいになりません。できれば歯ブラシは1カ月に1本ぐらいの割合で替えてください。
 
◎歯ブラシの当て方と力の加減
 歯ブラシの使い方は、歯と歯ぐきの際に歯ブラシを当てて、くるくる回すように毛先を細かく動かします。小さく動かしにくい人は、脇を締めてやってみてください。 歯磨き剤は、歯ブラシの先から半分、あるいは3分の1ぐらいつけます。たくさんつけすぎると刺激でだ液がたくさん出るため口をすすいでしまいます。するとサッパリして磨いたような気分になって、歯磨きをやめてしまう方がおられます。
 歯ブラシの方向は、歯と歯の間に向かって押し付けるように(毛がはねない程度に)、丁寧に、細かく、優しくブラシを動かしてあげることが大事です。
 うがいについては、喉の奥の筋肉を強くしたい人は、がらがらうがいをして水をためた状態で吐き出す前に2秒ぐらい止めてください。
 
◎口の回りの体操になるうがい
 口の回りの体操になるうがいは、片方の頬に水をためて唇を閉じ、その頬を動かします。この時に水がこぼれる人は、唇の力が弱くなっています。口の回りの筋肉がよく動くようになると若々しい口元になります。だから、ただ単にうがいをするのではなく、ぶくぶくと唇や頬をしっかり使ってうがいをしていただくことが非常に大切です。
 
●『健口体操』
 「健口体操」を『むすんで ひらいて』の曲に合わせて、口唇、舌の体操をします。やはり口の回りの筋肉もとても大事です。楽しくおいしく食べるための準備体操として、この体操を行うことで、お口の機能を高め、だ液の分泌を促進させ、舌が滑らかに動いて飲み込みやすくなります。お顔の表情も生き生きしてきますので、無理をしないように行ってください。
 
●『魅せられて・嚥下体操』
 私は「わっ歯っは劇団」といって、歯科衛生士ばかり5人で、おもしろく、楽しく、少しためになるお口の健康教育をやっています。そのプログラムの一つとして『魅せられて・嚥下体操』−1979年レコード大賞を獲ったジュディ・オングの『魅せられて』に合わせて嚥下(飲み込む)体操をしています。
 口だけでなく首の筋肉や肩の筋肉が硬くなると飲み込みにくくなります。口や首の筋肉は加齢とともに動きが悪くなりますので、プールに入る前に準備体操をするように、お茶やお味噌汁がむせやすくなってきたと思われる方は、この嚥下体操で、筋肉をほぐしていただきたいと思います。
 
登  場… 左右の腕を前で抱きかかえ、顔を隠した状態で登場
イントロ… 2小節は休み。
3小節目から顔を上げて、腕は抱きかかえたまま、
肩の上下運動を2回して歌が始まるのを深呼吸をして待つ
 
*** 歌一番 ***
- 動 作 歌 詞
左に首を倒す ♪「南に向いている窓を開け〜」
2 右に首を倒す ♪「1人で見ている海のいろ〜」
3 左に首をひねって左を見る ♪「美しすぎると怖くなる〜」
4 右に首をひねって右を見る ♪「わかさによく似た真昼の〜」
5 顔を上向きに上げ、顎を思いっきり伸ばす ♪「蜃気楼〜ぉ」
6 抱えていた腕を下から段々左右上に思い切り広げていく ♪「Wind is blowing from the Aegean」
7 広げて挙げた手をそのまま、ゆらゆら揺らす ♪「女は海」
8 揺らしながら左手だけを前に持ってくる ♪「好きな男の腕の」
- 元の左にもどして広げる ♪「中でも」
9 揺らしながら右手だけを前に持ってくる ♪「違う男の夢を」
- 元の右にもどして広げる ♪「みる〜〜」
10 左手を左上方に挙げ、右手を下方に下げ、口をウ〜ととがらせながら ♪「Uh〜」
  正面を向きア〜と大きく開けながら ♪「Ah〜」
11 右手を右上方に挙げ、左手を下方に下げ、口をウ〜ととがらせながら ♪「Uh〜」
- 正面を向きア〜と大きく開けながら ♪「Ah〜」
12 両腕を前で抱きかかえて ♪「私の中でお眠りなさい」
13 (6と同じ)抱えていた腕を下から段々左右上に思い切り広げていく ♪「Wind is blowing from the Aegean」
14 (7と同じ)広げて挙げた手をそのまま、ゆらゆら揺らす♪「女は恋」 ♪間 奏
15 挙げた手を胸の前に組みなおし、体を音楽に合わせて左右に揺らして待つ  

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