| <転倒を予防する意味、転倒の恐ろしさ> |
| 高齢者の転倒の大半は骨折を引き起こします。中には、寝たきりに移行してしまうケースもあります。「寝たきりを防ぐ」=「いつまでも自分らしく生きていく」ためにも転倒を防ぐことの意味は重要です。 |
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| <寝たきりの要因> |
| (男性) |
| 1位 |
脳卒中(25.8%) |
| 2位 |
けが(6.5%) |
| 3位 |
骨折・骨粗しょう症(3.2%)
心臓病・眼疾患 |
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| (女性) |
| 1位 |
骨折・骨粗しょう症(16.5%) |
| 2位 |
眼疾患(7.1%) |
| 3位 |
脳卒中(5.9%) |
| 4位 |
けが・心臓病(2.4%) |
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| ※男性と女性で寝たきりの要因となる骨折・骨粗しょう症が占める割合に差があるのは、ホルモンや体の構造の違い、体質の違いによるものであり、女性は特に骨折の注意が必要です。
また、骨折予後の活動レベルが極端に下がるとされている部位は大腿骨頚部であり、1987年から97年の10年間における大腿骨骨折発生数を統計でみると、男女とも1.7倍に増えていることがわかっています。大腿骨骨折の原因の85%は転倒によるもので、寝たきりを防ぐこと=転倒を防ぐことであることを立証しています。
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| <骨折・骨粗しょう症の原因> |
| ● |
転倒
(特に、2月と9月、午前10時〜11時、 午後2時〜5時に多い)
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| ● |
骨密度の減少 |
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| <転倒の発生状況> |
| ● |
発生場所・・・一般道路・歩道(約50%)、階段(約25%)、自宅(約10%)
特殊な場所ではなく、普段の行動範囲にある場所が多い |
| ● |
発生状況・・・何もない場所(約35%)、引っかかりがあった(約35%)、滑りやすかった(約20%)
引っかかりや滑りやすいなど障害があったケースが半数を占めるものの、何もない状況での転倒が多い |
| ● |
転倒時の履物・・・運動靴(約30%)、サンダル(約25%)、革靴(約20%)
普段の履きなれた履物での転倒が多い |
| ● |
発生直前の行動・・・普通に歩いていた(約45%)、小走りだった(約25%)
普段どおりの歩行が半数を占める |
| ● |
見ていた方向・・・前方(約50%)、周囲をなんとなく(約20%)
安全なはずの前方を向いていながら、半数が転倒に至っている |
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| ※一般道路・歩道の何もない場所で、いつもの運動靴を履いて普通
に前を歩いていたにもかかわらず転倒しているケースが多く、普段の何気ない無意識の動作の中に油断が生じることがわかります。
転倒により発生した障害の割合は、骨折が約45%、打撲約30%、切り傷・擦り傷は約20%です。
また、転倒による骨折の発生率を年代別でみると、30代の人が転倒しても骨折をすることはほぼ0%であるのに対し、40〜50代では約20%、60代から大幅に伸びて約60%、90代に至ってはほぼ100%が転倒により骨折を発生していることがわかります。
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| <転倒しやすい人の特徴> |
1. 肥満傾向の人
2. 動脈硬化傾向の人
3. 健脚度が弱い人
・・・「肥満傾向」と「動脈硬化傾向」は、運動不足や過食から体力・運動能力の低下と身体機能の衰えが生じており、「健脚度の弱さ」は歩く・またぐ・昇降が苦手な人と言えます。つまり、体力の衰えが転倒を招くことにつながります。 |
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| <加齢による体力の変化> |
| 20歳の体力を100とすると、握力、反応能力、最大酸素摂取量、脚筋力、立位
体前屈、バランス能力、いずれもが加齢とともに落ちてきますが、中でも転倒を考えた上で重要になる「バランス能力」は40代を境に60%以下に、70代では20%まで落ち込みます。
実際に骨折入院をされて退院された方で、入院前と変わらない体力を維持されていた方は50%しかないことがわかっています。半数は何らかの形で体力が落ちた状態で退院されており、その内2割の方は寝たきりで退院されています。
加齢による体力の低下はあるものの、安静期間に落ちる筋力はそれ以上の低下をもたらします。
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| <体力とは?> |
| ● |
筋力・・・重いものを支える力、体を支える力、崩れた体制を取り戻す力 |
| ● |
循環系(持久力)・・・同じことを長い時間持続させる力 |
| ● |
神経系・・・バランスをとる、瞬時の速い動き、とっさの動作がとれる力
これら3つの働きのバランスが取れていると、体力があると言えます。3つの働きのバランスの悪さに応じて、転倒が招く障害も軽症から腕などの骨折、大腿骨骨折、寝たきりと障害に差があらわれてきます。 |
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| ※神経系の力を維持させるためには、簡単な手と脳(思考力)を連動させた動き、例えば左右交互に手を開く閉じるを繰り返したり、反転させたりといった動作を日常的に行うことで維持が可能になります。
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| <転ばないための工夫とは?> |
| 〜しっかり歩きましょう 転ばないための歩き方〜 |
| 歩き方のポイント |
●目線は進行方向に向けて、視野を広く
●歩幅を少し広めに
●着地はかかとから
●足先で地面を蹴る |
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| ※2〜3m先を見て歩くことで、背筋が伸びます。着地はかかとから、つまりつま先を上げて歩くことは転倒を防ぐ一番のポイントです。正しく歩くことでお尻から足にかけてのさまざまな筋肉を鍛えることが可能です。特に、後ろ足で地面
を蹴り上げる動作は、普段なかなか使わない筋肉を鍛えることができるので、意識して正しい歩行を心がけるようにしましょう。
早く歩く必要はないので、ゆっくり確かな1歩1歩を踏み出すことを心がけてください。 |
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| 〜筋肉の柔軟性を高めましょう〜 |
| ストレッチのポイント |
●はずみをつけずにゆっくりと
●痛みのない範囲で15秒ほどその姿勢を保つ
●呼吸は止めない
●伸ばす筋肉を意識しながら行う |
| ※体の柔らかい方は、同じ転倒でもクッションが効いて衝撃を抑える働きをしてくれます。ストレッチは、筋肉を一生懸命伸ばすことではありません。ゆっくりと息を吐きながら筋肉をほぐしてください。伸ばす筋肉を意識しながら行うとより効果
的です。 |
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| 〜筋力をつけましょう〜 |
| 部分的な筋肉を鍛える |
| ● |
姿勢の保持、腰痛予防・・・腹筋を鍛える。仰向けで膝を曲げ、背を丸めながら起き上がる。膝を触る程度でOK。 |
| ● |
立位姿勢を保つ、足を引き上げる・・・太もものつけねを鍛える。椅子に腰掛けて、ももを交互に上に上げる。 |
| ● |
立位の保持、歩行・・・おしりの筋肉を鍛える。仰向けで膝を曲げ、お尻を上げる。 |
| ● |
膝の安定性、膝痛予防・・・太ももの前の筋肉を鍛える。浅めに腰掛け、膝の曲げ伸ばしを行う。 |
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| ※いずれも、無理をせず、息を吐きながら行ってください。 |
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| 〜バランス能力を高めましょう〜 |
| ● |
フラミンゴ訓練・・・1分間片足立ちをする。いつでも支えられるように無理をせず、余裕のある人は上げている足を少し動かしてみましょう。 |
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| ※ 足の裏に刺激を与えることでバランス能力を高めることができます。
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| <これからの目標> |
●元気で長生きするための体力をつくる
●年相応の体力をつける |
| 1. |
自分の体の今の状態、持っている能力を知ることが大事。自分の体を把握した上で行動を起こす。 |
| 2. |
無理なくできる運動を行う。 |
| 3. |
可能であれば、さまざまな運動種目を行い、たくさんの筋肉、体の機能を使うようにする。 |
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| 運動は楽しむことで継続でき、継続してこそ効果があります。また、意欲のあることは生きるエネルギーにつながり、体力の差にも影響します。気持ちを若く、元気に楽しく過ごしていけるようにしましょう。
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